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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第59章 すれ違い


ぽろぽろと勝手に涙が出てくる。

なんて自分勝手な涙なんだろう。

「あ……私、何言ってんだろ……
明日、会えるって自分で言ってるのに……」

『みわ』

「うん……」

『みわ』

それから、涼太は何度も名前を呼んでくれた。

何度も、何度も。

こんな私でも、大切にしてくれる人がいる。

一緒に……いたい。

何があっても、一緒に……。








『ん、そろそろ切るっスよ。
みわ、寝る時間なくなっちゃう』

「……うん、おやすみなさい」

『おやすみ』

チュッと、電話の向こう側からキスの音がした。

私は、電話が切れた後のスマートフォンをずっと抱きしめていた。

離れている時の方が本音を言えるなんて、どういう事だろう。




ダメだ。
頭の中が涼太でいっぱいになってしまった。

目の前に山積みになっているノートに視線を落とし、深いため息をひとつついた。



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