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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第59章 すれ違い


いつもは、私ばかり裸にされて涼太は最後に脱いでいるから、今の状況のように、涼太だけが全裸になっているのは珍しい。

熱くなった頭でそんな事を考えているのだから、もう何が何だか分からない。

涼太が私のブレザーに手をかける。

その動きはあまりにスムーズで躊躇いがない。
私はあっという間にブラジャーのみにされてしまった。

涼太の足が私の足に触れると、その冷たさに息を呑んだ。

待って、うっかりここまで流されていたのだけど、これじゃいけない。

きっともう浴槽にお湯は溜まっている。
今日は冷えた身体をまず温めないと、風邪をひいてしまうんだってば!

「ちょっと、涼太」

こちらの呼び声に反応すらせず、ブラジャーのホックを手で探ってプチンと外す。

毎度思うけれど、なんて器用な人だろう。

いや、そうじゃなくて!

「黄瀬くん、黄瀬涼太くん、ちょっと聞いてよ!」

「……ん? なんスか?」

ようやく返事が返ってきた。

「待って、先ずはお風呂に入って欲しいの。あったまって、その後……しよう?」

なんだか私の中でももう、する事前提になってしまっているのが悔しい。

けれど、こんなに色っぽい彼ばかりを見せつけられて我慢できるほど、私も人間できていない。

この身体に抱かれる甘さを知ってしまったら、もう逃げられない。

「うん……?」

「ちょっと、き、聞いてる!?」

涼太がのしかかってくる。
硬くなったある一点を除いては、彼の身体は冷え切っていた。

「ほら、こんなに冷えて……」

「みわがあっためてよ、オレのこと」

耳元で囁かれたその声が、耳から入ってつま先までを包み込み、一瞬で身体のすべての自由を奪った。

彼も、私も息が荒くなっているのがわかる。

どうして、言葉ひとつでこんなに欲情させられてしまうのか。

「みわの中に入りたい」

ぐらぐらした理性を、涼太はいとも簡単に剥ぎ取っていく。

私の身体は、中心に入ってくる彼の指をすんなりと受け入れてしまった。



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