第59章 すれ違い
「あぁ……っ?!」
突然走った快感に、腰が浮くほど反応してしまう。
指を入れられたばかりなのにグチュグチュと響く音が、ここにくるまでに私がどの位濡らしていたかを物語っている。
「みわ……」
陰核を撫でつけられ、更に腰が躍った。
「あァ!」
「みわ、イッて」
「やあっ、ああ、あっ!!」
そんな、いきなり責め立てないで。
いつもと違う。
いつもの、反応を見ながらしてくれる感じがない。
この愛撫は、問答無用でいかせようとだけしている。
ぐいぐいと引き上げられていくのがわかる。
「あ……ああ……!」
なに、なに、どうして。
ビリビリと下半身に走る快感に、足が浮く。
「みわ、気持ちイイ?」
「な、なん……」
瞬間、下半身をフワリとした感覚が覆い、一気に絶頂感が突き抜けた。
「っ……りょ、た……ッ!」
びくん、びくんと身体が勝手に跳ねる。
自分でも、中で涼太の指をぐいぐい締め付けているのがわかってしまう。
「イイコっスね、みわ……」
「……あっ!?」
突然走った異物感に驚き身体を起こすと、涼太が入ろうとしてきている。
「や、や、いきなり……」
……えっ?
……何か違和感がある。
いつもよりも、涼太がアツイ。
僅かにゴムの擦れるような感じがない。
温かい肉同士が擦れる感覚。
最初から、ヌルヌルと滑りが良くって……
そんな事を考えているうちに、涼太はどんどんと腰を押し進めてくる。
「あぁ!」
おかしい。
涼太、枕の下に手を入れていたっけ。
制服も脱いでしまっていたから、ポケットを探ってもいない。
待って、これって
「……涼太……ひ、避妊してくれてる……!?」
涼太は返事をせずに激しく腰を突き上げてくる。
「あッ! あッ!! 涼太!! ねぇ……!」
揺らされている身体をなんとか起こし、挿入されている涼太の根元に触れた。
ない。
コンドームが、ない。
うそ。
どうして?
こんなこと、初めてだ。
頭が混乱する。
「涼太、まって、つけて……!!」
「みわ……子ども、作ろう」
涼太…………!?