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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第11章 過去


黄瀬くんには、ほんとに大事にして貰ってる。

なんとかこの問題を片付けて、万全の状態でIHに臨みたい。
携帯電話を手に取った。





翌日、帰りはまた黄瀬くんが送ってくれた。
おやすみなさいのキスをして、別れて……別れ際にキスするなんて、初めてかも。

勇気が湧き出てくる。

……さて……

準備は整っている。あとは、自分の心が折れないように……。
同時に鳴り響く、チャイム音。

「……はい」

ドアスコープから外を覗くと、佇むヤツの姿。

「みわちゃん、ぼくだよ〜」

おぞましい声。鳥肌が立つ。

「……入って」

「あれ? 玄関しか入れてくれないの? ベッドはもう少し、盛り上がってからかな?」

「……いくつかの質問に答えて。お母さんとは、まだ付き合ってるの?」

「もちろん、もうすぐ再婚予定だよ。お父さん、って呼んでいいんだからね。一緒に暮らしたいねえ」

冗談じゃない。
おぞましいなんてものじゃない。

「お母さんと別れて、って言ったら別れてくれる?」

「それは無理な話だなあ。身体の相性いいし。ぼくはキミのお母さんの事、愛してるから。お母さん、キミのこといつも心配しているよ。戻っておいでよ」

「……」

「さあ、始めようか。自分で脱ぐ? それとも脱がせて欲しい?」

「……あなたが今まで私にしたこと、全部改めて話して。それをしてくれたら、なんでも言うこときくから」

「ヘェ〜ッ……ヒヒッそれは期待しちゃうな……どこから聞きたいのかな?」

下品な笑い。

「全部よ。初めから、全部」

吐き気がする。
二度と思い出したくもない記憶。

「全部かあ……思い出して、大きくなっちゃうなあ……あの日は、酔ってて。なんとなくキミの部屋に顔を見に行ったら寝顔が可愛くてねえ。無理矢理ぼくのを口に突っ込んだ時の、あの顔が忘れられないなあ」

「……」

「中学生の純朴なコのフェラに顔射って、オトコのロマンよ? たまんねえよなあ」

「そ、それから……」

「へへ、覚えてんだろ? そっからは毎晩、仲良くしたな。マンコに突っ込もうとしたら、全く濡れなくて入らなくて困ってな。まさか不感症とは思わなかったから驚いたぜ」

息を整えながら話を聞いているつもりだけれど、目の前には当時の映像がフラッシュバック。
全身が硬直していくのが分かる。



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