第58章 すべて受け止めて
「ハァッ……ハァッ……グスッ……!」
死ぬほど恥ずかしくて、それなのに耐えられないくらい気持ち良くて、ぐるぐると色んな事が頭の中でいっぱいになって訳がわからない。
感情の線が切れてしまったかのように、ボタボタと涙を流してしまっている。
そんな中涼太は、顔にかかった飛沫をぺろりと舌を出して舐めた。
「…………!」
ふらふらの足をなんとか立たせ、シャワーヘッドを掴むと、出力全開にして涼太の顔に向けた。
「ぶっ!」
涼太の顔面に直撃したシャワーが私から出た汚い飛沫を洗い流してくれる。
「ぷは、ちょ、みわ」
突如、にょっと伸びてきた手にシャワーを奪われてしまった。
「何するんスか! もう……。あーあ、流れちゃった」
「涼太のいじわる! なんで恥ずかしいことばっかりさせるの……!」
良いところなんてなんにも見せられてない。
こんなみっともないとこばっかり。
「だってすげぇ興奮するんスもん」
けろっと、なんてことないようにそう言った涼太。
「オレだって気持ち良くなっていいっスよね?」
それは……
勿論、そう。
私だって、涼太にも気持ち良くなって欲しい。
して貰うばかりで、涼太にするのは足りてないと、正直に……そう思う。
……そうだね。
そんなの私、ずるい。
慌てて視線を落とし、涼太を口で愛そうと顔を近づけた。
「ストップ、ストップ」
のに。
涼太に肩を押さえられて止められてしまう。
「……どうして……?」
確かに、私は下手だ。
でも頑張るから。
少しずつしか上手くならないかもだけど、待ってて欲しい。
「……オレの事、気持ち良くさせてくれんの?」
「うん、がんばる」
ぐっと気合いを入れて返事をした。
涼太のは大きくて太くて、少し咥えているとすぐに顎が怠くなってしまうけれど、今日は例え顎が外れても頑張る!
すると、涼太が私の顎に手をやって突然、濡れた唇が重なった。