• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第58章 すべて受け止めて


「あー寒い寒い」

と言って、Sariさんはさっさとエレベーターに乗って行ってしまった。

私、自分の中だけで勝手に消化不良にして、何も涼太に言えてない。

「……っ、なんだよあのヒト……」

涼太も戸惑っているようだ。

私達、最近近くに居すぎて、見えなくなってしまっていたのかもしれないね。

一緒に居るだけで、分かり合えるものだと勘違いしてしまっていた。

付き合ってるんだから、っていうのが魔法みたいなものと思ってしまっていた。

そんなに、簡単じゃないよね。
言わなきゃ、伝わらないのなんて当たり前なのに。

それは、今日付き合い始めた恋人同士だって、夫婦だって同じことなのに。

何を不安になっていたんだろう。
伝えないうちから、何を勝手に思い込んでいたんだろう。

私、私の気持ちをちゃんと、伝えたい。

涼太が考えていることも、知りたい。

どう思われてしまうかがとてつもなく怖いけど。
嫌われてしまうか、嫌な想像ばかりしてしまうけど。



伝えたいよ、涼太。

ぜんぶ。

あなたへの想い。



/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp