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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第57章 透明な君


ざわめくスタジオ内。
その声でようやく、あ、しまったと気付いた。

…………まぁいいか、なんとかなるか、なんて考えてしまった。
プロ失格である。

みわとは、唇と唇が辛うじて重なってるといえる軽さでキスをするのは初めてかも。

……一番最初に体育館でしたキスってこんな感じだったっスね……。

「ん、ん」

中途半端に座っているような体勢を止めて、みわを組み敷いた。

裸なら胸が当たって気持ちいい筈なのに、このシリコンみたいなブラジャーが邪魔する。

腰の辺りまで布団を被せて、優しく抱きしめた。

オレのあまりに勝手な動きに、監督やカメラマンは静まり返っている。
見る人によっちゃ、AV撮影みたいに見えるアングルだ。

ちらりとカメラさんに目をやって、目が合ったのを確認してから表情で「スンマセン」を伝えた。

カメラさんは片手を挙げて「OKOK」の合図。
自由に動けと指示した以上、誰も口を挟んでこない。

「黄瀬君、いい顔してるからこっちも自由に撮らせて貰ってもいいかな」

「…………いいっスよ」

上等だ。
撮ってもらおうじゃないスか。

みわの頭を柔らかくて大きな枕に沈め、顔が見えないようにしてから、少し顎を上げさせる。

側面からは顎くらいしか見えないはず。
見えないのをいい事に、深い深いキスをした。

キスすらずっと出来ていなかった。
溜まっていたものを押し出すように舌で口内を蹂躙する。

「ん、んッ……んぅ」

みわ、ごめんね。

自分を責めてる?
責めないで。
みわのせいじゃないっスよ。

みわが腕をオレの首に回してきて、胸と胸が強く密着した。

バシャッ

上顎を刺激して唾液を啜り尽くすと唇を離し、顎から首筋に唇を滑らせて小さな喉仏のあたりで止め、カメラを見る。

みわの手は首の後ろから後頭部へ移動したため、オレの頭を掴んで強請るような画になっている。

バシャッ

デコルテラインを舌で愛撫し胸を寄せるように強く掴むと、ブラジャーと肌の間に空気が入ったようでブラジャーが外れてしまった。

先端が見えないように手で覆い、谷間にキスを落とす。

バシャッ





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