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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第10章 接触


みわっちの横に寝転び、背中に手を回す。

優しく背中を撫でると、まるで懐いた猫のように、オレの胸にすり寄ってきた。

ほっぺたの柔らかい感触が胸に触れる。
薄いTシャツごしに、みわっちの体温が届く。

なんだろう、この感覚。
胸がほわっとあったかくなって……。

何故だかたまらなく愛しくなり、思わずみわっちを抱き締めた。
細い身体だ。

「ん……きせ、く……」

いけね、起こしちゃったっスかね。
……と思ったけど、どうやら寝言らしい。

確かに、身じろぎひとつしない。
意識は夢の中にいるみたいだ。

オレの夢、見てるんスか?
……なんか、なんか嬉しい。

みわっちが起きないのをいいことに、彼女の体温を楽しむことを続けた。

キツい練習が終わってぐったりしてる時に彼女の笑顔を見ると、元気を貰える。

いつも応援してくれてる。
いつでも見てくれている。

オレのくだらない話もちゃんと聞いてくれる。
落ち込んでる時は優しく励ましてくれて。

みわっちが、何事も一生懸命取り組む姿を見ていると、オレも頑張らなきゃって気になる。

いつの間に、こんなに夢中になっていたのか……。

自分でも気が付かないうちに。

オレ、試合絶対勝つっスから、応援しててね。みわっち。

みわっちの気持ち良さそうな寝顔を見ていたら、オレもうとうとと夢の中へ誘われていった。



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