第55章 街へ出よう
しまった。
またオレ、やらかした?
やっぱりみわ、ちょっと情緒不安定なんスかね。
「みわ」
みわは俯いたままぽつりと漏らす。
「……場所も弁えずにごめんなさい」
「もー。だからみわだけじゃねぇってば。オレだって年中みわに発情してんだから、同じっスよ」
「は、発情って……」
「だって仕方ないでしょ。好きなんスもん。ずっとみわと一緒に居たいんスもん」
ほっぺたをぶにっと両手で挟んで顔を上げると、潰れた顔がおかしくてつい笑ってしまう。
「ぷ、すげぇ顔」
「もーー! ひどい!」
そう言いながらもオレを見る瞳は涙で濡れ、キラキラと光っている。
「綺麗っスね」
真っ直ぐオレを見る、強く優しく綺麗な瞳。
乱したくなる。
唇を重ね合わせると濡れた瞳が揺れ、段々と、怒っている表情から恍惚の表情へと変わっていく。
その移り変わりが美しく非常にエロティックで、夢中になって唇を貪った。
本能のままにみわに覆い被さり買ったワンピースを丁寧に脱がすと、色白の肌がピンク色に染まっておりオレを誘惑した。
肌を合わせるごとに押し殺した吐息が嬌声となり、耳を満たしてくれる。
また、みわの身体は足先まで冷えていたが、ナカに入ると温かい肉壁が迎え入れてくれた。
「……みわ、あったかい」
「うん……」
「長く入ってたいんスけど……まだ動かなくてもいい?」
「ん、だいじょうぶ……」
「ごめんね、オレこんなんばっかで」
「ううん……嬉しい」
キスを受け入れてくれるみわの唇にも余裕が出てきたようだ。
「重くない?」
「もっと体重かけてくれてもいいくらい」
可愛いことを言うのでわざと押し潰してみた。
「ふふ、重たい」
そう言う割に苦しそうな顔を見せず、むしろ嬉しそうだ。
この細い身体には結構辛いと思うんスけど。
また少し身体を浮かそうとしたら、離れないでと首に手を回した。
「オレいま、全体重かけてるんスけど。重いでしょ」
「……それが、いい」
ちょっと。
オレ、みわに殺される。