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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第55章 街へ出よう


なんで、こんな事考えてるの。
これじゃさっきから、えっちな事しか考えてない淫乱女じゃない……!

涼太がテーブルに視線を落とした時のその目が。睫毛が。

パンケーキを食べる口が。

ナイフとフォークを使うその指が。

テーブルの下でわずかに触れている足が。

そのひとつひとつの動作にどうしようもなく欲情している自分がいる。

どうしたの。
何ヶ月も肌を合わせてないわけじゃない。

昨日だって、その前だってこの腕に抱かれたのに。

この腕に。

ああだめ、何考えてるの。

「みわも食べる?」

「えっ……? あ、私は、大丈夫」

「あーんしてあげるっスよ、ほら」

その優しい目が。

「はい、あーん」

「……あーん……」

パクリとパンケーキを口に含むと、甘いものとは違う芳醇なソースの香りが口中に広がって、とても美味しい。

「美味しい」

「ん、良かった」

……途端に、こんなにいやらしい妄想ばかりしている自分が恥ずかしくなってきた。

「ごめんね涼太、ちょっとお手洗い」

「うん、お店の外だから気を付けてね」

逃げるように席を立って、女子トイレに駆け込んだ。



「はぁ……」

思わずトイレまでダッシュしてしまい、息を整えながら個室に入る。
並ばなくて済んだのはラッキーだな。

個室に入った私は、……おもむろに下着に手を入れた。

「……っ」

濡れている。
まるで行為の途中のように、下着までグショグショだ。

なんで、なんでこんな風になってしまうの。

涼太、涼太、涼太……

そっと陰核を撫でると、全身がビクンと跳ねた。

なに、やってるの。
こんなところで。

……いきたい。

目を瞑り涼太を想像しながら、指をひたすらに動かした。

「……っ、……!」

だめ。
いけない。

いってモヤモヤをスッキリさせたいのに。
涼太がしてくれるとすぐにいけるのに。

こんな場所で気付かれないか緊張しているのか、ぼんやりと快感は感じるものの、突き抜けるような絶頂は訪れない。

私、ヘタなのかな……。

あまり長い時間席を外して涼太に心配かけたくないというのもあって、諦めてトイレを後にした。

「おかえり、みわ。混んでた?」

「うん、ちょっと混んでたの。待たせてごめんね」

涼太とは目を合わせることが出来ずに、席についた。


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