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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第55章 街へ出よう


1月2日の朝。
元旦はなんだか色々な事があったな……。

涼太はまだ目を覚ましてないみたい。

起き上がると、裸では居られないほど部屋の中は冷えていた。

枕元に、リングのネックレスが置いてある。
夢中で気が付かなかったけど、いつの間にか涼太が外してくれてたのかな。

手に取るとしゃらんと涼しい音が響いた。

涼太を抱きしめるように胸の前でぎゅっと握ってから、思い切って布団を出る。

「さむ……」

思わずそう呟いて、涼太が起きた時に少しでも暖かく感じるよう、暖房をつけておく。

あんまり強くすると乾燥しちゃうから……。

ベッドサイドのテーブルに置いてある小さな加湿器も電源入れておこうかな。

テーブルは涼太の向こう側だから……ちょっと横着して、涼太越しに手を伸ばしてスイッチを入れた。

「……いい眺め」

「ほあっ!?」

真下から聞こえた声に驚いて変な声が出てしまった。

さっきまで安らかな顔をして眠っていた涼太が、ニコニコと私を見上げている。

「おっ、起きてたの……!?」

「いや、たまたま目を覚ましたら目の前にカタチのいいおっぱいが」

「えっち!」

思わず枕を投げ付けた。
ボフンと音がして涼太の顔にクリーンヒット。

反応があるかと思ったら、ピクリともしない。

え……強く投げすぎた?

「りょ、涼太?」

枕をどけようと恐る恐る手に取ると、がっしりと手首を掴まれた。

「へ?」

「つーかまえた」

枕の下から出てきた涼太は
……悪いカオをしてる……。

「待って! ずるいよ今のなし!」

一体何がずるくて何がなしなのか自分でもよく分からないんだけど、とりあえず涼太がしようとしていることはなんとなく分かる。

「部屋あったかくしてくれたの? アリガト」

そう言って彼はやすやすと私を組み敷き、ゆったり味わうように両胸を揉みだした。

「もーなんでそうなるのー!?」

「みわ、声嗄れちゃったっスね」

「だ、誰のせい、だと……っ」

涼太の手はどうしてこんなに気持ちいいんだろう。

「……感じる?」

「だめ、今日はデートなんだか……らっ」

「1回だけシていこ?」

爽やかな笑顔でとんでも無い事を言い出す。
小悪魔どころじゃない。悪魔だ。

「し、しないってばー!」



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