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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第54章 記憶


冷えた空気に満ちた室内。
熱い息を吐くふたりの身体はこれ以上にないくらい高揚している。

涼太が、動いていないのにいったのが初めてで、少し驚いてしまった。

私も、前にゆっくりした時に同じような状態になったけれど……。
少し様子が違っているように見えたのと関係があるの……?

「涼太……だいじょうぶ……?」

顔に張り付いた黄色の髪をそっと持ち上げると、身体の熱が髪にまで伝わっているのを感じる。

「はぁ……は、ごめん……すげー自分勝手にイッちゃった……」

「……そんなことないよ……」

少し汗ばんでいる身体をぎゅっと抱きしめた。

なんだか、放っておいたら壊れてしまいそうで。

でも、涼太の表情は凄く穏やかで優しいものに変わっていた。

頬を撫でてくれる手には、力が入っていない。

幸せ。
こうしているのが、凄く幸せで。

体温がひとつになる感覚が、やめられない。

ふたりでお互いの身体に触れているうちに、深い深い眠りに落ちてしまった。




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