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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第52章 大晦日の出会い


「オレに抱かれるの、イヤになった?」

それは違う。
首を横に振った。

「……なるわけない」

「じゃあ……不安になった?」

……涼太は私が不安になるのが分かってて、敢えてこのタイミングで言ってくれたんだ。

指に光る指輪を見つめた。

……でも、私には自信がない。
彼女と並んだ時に、私を選んで貰える自信なんか、ない。

「…………不安」

思わず手を握り締めてしまう。

「どうしたら和らぐ? オレじゃ無理?」

結局、これは自分自身の問題なんだ。
涼太のせいでもないし、彼女のせいでもない。

胸張って涼太の隣にいられるような人間になりたい。

……でも……今は、今は……

「……私だけ見て、抱いて」

醜い。
自分がどんどん嫌いになる。

「……いつもみわしか見てねぇスよ……」

柔らかいキスに囚われた。
こんな醜い私を、涼太は優しく包んでくれる。

「ん……ん」

身体に触れる指も、這う舌も、熱い吐息も、全部、全部私だけのもの。

「……ぁ、あ…………ぁ」

彼女はどうやって喘いだ?
どういう風に触れた? キスした?
彼女の中は、気持ち良かった?

渡したくない。
負けたくない。

「……Sariさんとしてないこと、したい」

つい、口をついて出てしまった。

涼太の愛撫が止まる。
しまった。

「……みわ」

「あっ……ご、ごめんなさい……」

「オレはこういうセックス、みわとしかしてない」

涼太の指が、中に入ってきた。
突然の快感に腰が浮く。

「やっあ……ぁぅ」

「これからもみわとしかしたくない」

「あ、はぁ、や……やぁそこ、や」

浅く擦られて指が出入りするたびに卑猥な音が響く。

「分かってくれてるっスか?」

ぐっと涼太の長い指が最奥まで届いた。

「あぁっ!」

涼太の言っている事に返事をしたいのに、代わりに出るのは喘ぎ声ばかりで。

「……みわ可愛い、ほんとに、可愛い」

「あっ……あ、んん、んっ……」

「何度でも言うっスよ、好きだよ」

「やあっ、あ、わたしも、ぁ」

「……みわ、オレの指でイッてよ」

その声が、ゾクゾクする。
無理矢理欲望を引きずり出してくる。

「はっ……はぁ……あ……う……あ」

静かに、噛みしめるように絶頂に達してしまった。



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