第50章 ウィンターカップ、その後
「あぁ……う……」
一度絶頂を迎えて敏感になっている陰核を、優しく……でも執拗とも言えるほどに弄る。
感じているみわの姿があまりにも美しくて。
「やッ、あッ……あァ……」
愛撫をしながら身体に這わせていた舌を下腹部へと向かわせる。
「えっ……!?」
外性器の周りを舌で探ると、薄くなっている皮膚がぴくりと反応した。
「あ……や、やだそんなところ! 汚い!」
ぷくりとした下の唇を舐め、オレの唇で優しく挟むように可愛がると、中心からとろりと蜜が溢れてくるのが見えて、更に興奮を煽った。
みわが知るセックスは、いつも恐怖と屈辱に支配されていたはずだ。
この行為は愛情を伝えるためだという事をオレが教えてあげたい。
「ゃう……っ!」
小さな陰核の皮は剥かずに舌で優しく愛撫すると、大きく腰が跳ねた。
「痛くない? 続けてだいじょうぶ?」
「い、いたくない……けどっ、そんなところ口で……だめだよ……!」
刺激が強くなりすぎないように舌で弄っていると、彼女の中心が充血して蜜を垂れ流し、ひくついている。
紅潮した顔で喘ぐ姿が可愛くて愛しすぎて、狂ってしまいそうだ。
「ぁ……ハァ……! だめ、っあ!」
みわは、2回目の絶頂に達した。
潤んだ大きな目でこちらを見つめるみわの頭を撫で、隣に寝そべる。
どれだけでも続けてイカせたいが、グッと我慢して舌と手を止めた。
「……ツライ?」
みわはゆるゆると首を横に振るとぽわっと恍惚の表情を残したままゆっくりとまばたきをした。
「眠っていいっスよ」
眠いのかと思いそう声を掛けたが、意外にもまた首を横に振った。
「……眠く、ない。気持ち良かった……ありがとう……」
みわの身体を引き寄せて抱きしめた。
強烈な欲望が頭をもたげて苦しい。
抱きたい。抱きたい。抱きたい。
みわの事を心配しながら、結局自分も他の男と何も変わらない。
この細くて小さな身体に、疼くオレ自身を捻じ込んで喘がせて感じさせたい。
……オレも、包まれたい。
「……黄瀬くん」
甘い媚薬のような声が耳に響く。
「……黄瀬くん、我慢してる……?」
やめて。
偽善の仮面を剥がさないで。
いいヒトでいたいんだ。