第50章 ウィンターカップ、その後
みわが震えて怯えている。
「……みわ」
ギュッと目を瞑り、身体に力を入れてシーツを掴み、震えを止めようとしている。
何をされるかわからない恐怖と、フラッシュバックのような状態になってしまっているのか。
このままこの行為を続けるのは危険だろうか。
様々な迷いが生まれる。
「……で」
小さく、本当に小さくみわが囁いたので、咄嗟に耳に入れる事が出来なかった。
「……ごめんね、みわ、もう一度言って」
自分が出来る限り、可能な限りの優しい声で、聞き返す。
「……痛いこと、しないで……」
それは身体の奥から搾り出したような、か細い声だった。
「痛くしないよ。しないから……みわ、オレを見て」
大きな瞳は恐怖に揺れていた。
やはり、このまま止めたくない。
恐怖を抱いたままでいて欲しくない。
「……触るっスよ」
頬、額、鼻筋に瞼にとキスを落として、表情が少し緩んだのを確認してから唇を重ね、膣の表面を撫でた。
「ん……」
先程までの愛撫のおかげで、陰部はぬるぬると潤っていた。
愛液を指に纏わせたまま、優しく陰核を撫でる。
「んぅ……ッ」
今のみわの心は処女でも、この身体はそうではない。
何度も何度もオレと交わり、気持ち良くなるところを開発した。
身体はオレを覚えていてくれているだろうか?
「んっく……」
「みわ、声我慢しないで」
噛み締めて赤くなってしまっている唇を舐め、促した。
既に硬く勃起している芽の感触。
滑りが良くなるよう、愛液を追加しながらくりくりと弄る。
「あ……ん、ぁあ」
表情は戸惑ったままだが、腰が僅かに揺れている。
愛液も更に溢れてきた。
……まあ、濡れるイコール感じる、ではないから勘違いしないようにしないと。
「みわ、気持ちい?」
「っ、あ、っ……うん……」
指に合わせて腰の動きが大きくなってきた。
快感に耐える顔はいつもの彼女だ。
顔を紅潮させ、感じてくれているのが嬉しい。
愛液のおかげでつるつると指が滑り規則的な刺激が出来ている。
このままリラックスしてて貰えれば、イケると思うんスけど……。
「んっ、ん……」
顔を近づけると、みわの腕がぐいと首元に巻き付いた。