第7章 キス
また、暴走したっスわ……挙げ句の果てに、怖がらせて。
ひとり暮らしの女の子の家に押しかけて、何やってるんだ。
オレ、女の子とこんなにうまくやれないなんてこと、あったっけ……ウダウダ考えて。
なんで、こんなんなってしまうのか。
だって……みわっちが色っぽすぎて可愛くて、我慢できないんだって!
オレ、健全な男子高校生なんスよ!
誰かに言い訳しながらも膨張しまくった下半身を鎮めようと、オレは今必死だ。
1×1=1、1×2=2……一所懸命、萎えるような関係ないことを考える。
「オ、オレ、帰るっスわ。明日も学校なのに、遅くまでゴメン。
なんか、カッコ悪いトコ見せちゃったし……」
「う、うん、わかった……黄瀬くん、今日はわざわざ、ありがとう……」
なんだかギクシャクした感じになる。
いや、完全にオレのせいなんだけど。
でも……
「みわっち、オレ……オレと付き合ってくれんなら、オレはみわっちに触れるの、我慢しない。
だから嫌な時はちゃんと、嫌って言って」
汚れてるなんて、言わせたくない。
オレが、証明したい。
「う、うん……」
頬に手を添えてオレの方を向かせると、大きな瞳と目が合う。
みわっちは顔が真っ赤だ。
目も潤んでいて、口もとには先ほどの激しいキスの余韻がある。
すごく隠微で、すごくキレイ。
なんとなくみわっちの顔を眺めていると、彼女はギュッと目を瞑った。
えっ?
あ、オレまたキスしそうな感じに見えた?!
顔が見たかっただけなんだけど……
キスして欲しいのかな。
してもいいのかな。
ごくごくわずかに、触れるか触れないかの優しいキスをした。
……ほっぺたに。
「みわっち……オレとキスして、キモチよかったっスか?」
「……っ!? な、な、お、おやすみなさい!」
恥ずかしそうにしてるのがまた可愛い。
いじめたくなる。
オレって結構Sなのか?
……なんか思いがけず超充電できて、勝手にパワーがみなぎってくる。
明日からまた、バスケ頑張るっスよ!