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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第46章 自宅


キスをしたい、と言われて。

ダメだ。
少し落ち着け。

さっきからオレの発言と行動は支離滅裂だ。それは分かってる。

……みわに「距離を置こう」と言ったのは、本心。

最初は身を引く……別れるって思ってたけど、本心は別れたくなんてなかった。

別れる覚悟も……全然出来てなかったんだって、気付いた。

突き放すような口調になってしまって、さっきはついあんな事を言ってしまったけど。

まずは身体を治すことを優先して欲しいし、……記憶がないみわと接するのが正直、辛い。

もう、オレは必要ないって言われてるみたいで。

みわの中でのオレは負担にしかなってなかったんだって。

記憶が元通りになるなんて確証、どこにもなくて。

オレは、いつも一番欲しいものは手に入らない。

……そう思って、勝手だけど距離を置くという提案をした。
結局、オレが傷つきたくない……ただそれだけなのかもしれない。

でも……当たり前だけどみわのこと、好きじゃなくなったわけじゃない。
むしろ、毎日毎日好きになっていく。

それなのに、みわは以前のみわで、オレのことも怖がっている。

なのに、キスは受け入れてくれた。
しかも、もう1回してみようと言う。

なんなんだよ……オレ、どうしたらいいの?

ずっと抱きしめたかった。
ずっとキスしたかった。
朝までずっと抱きたい。

そういう素直な欲をスマートに我慢できる精神状態じゃない。

オレ……気持ちのまま行動して、いい?
みわ、受け止めてくれる?

オレと「キス」がしたいわけじゃなくて、する事によって記憶が戻るのを期待してのことだって、分かってる。

ああ、頭がぐちゃぐちゃだ。

本当にオレで、いいの?



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