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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第46章 自宅


「ごめん、夢中になっちゃって」

みわとキスをして、オレの中の欲望に火がついてしまったのがよく分かる。

当たり前か……こんなに、好きなのに。

みわのためを思い、身を引こうなんて思っていたのに、彼女はそれを良しとしなかった。

オレを、受け入れようとしてくれた。
かわいくて、愛しすぎて。

「ん……だいじょう、ぶ」

みわは、蕩けた目をしている。
抵抗はなかった。
身体は快感を覚えていたのだろうか。

秘部もとろとろになっているかもしれない。
ああ、あの柔らかい肉壁に包まれたい。
あの熱い蜜の中に入りたい。

別れ話を持ちかけたくせに、今のキスで準備万端になっている自分が情けない。

みわの香りが、体温が、柔らかさがいつもと変わらなかったから。

「……こ、こんなの、いつも……?」

みわは顔を赤らめてモジモジとしている。

「いつもってワケじゃないっスけど……。最初みたいにチュッて軽くする時もあるし。その時の雰囲気とか気分っスかね」

改めて聞かれるのはなんとなく照れ臭い。

「わたし、こういう事に慣れるほど……いっぱいしてたんだね」

いやいやいや、全然慣れてなかったっス。
ま、いつまでも慣れないのも可愛いんだけど。

「なかなか慣れないって言ってたっスよ」

「だ、だよね、こんな……」

染まった頬に伏せた瞳。
……ヤバイ。その姿に煽られる。
このままここにいるのはまずい。

「もう勉強どころじゃないっスね。送るよ、みわ」

暴走しそうな欲情を悟られないように、机の上を片付け始める。

勉強なんか全然進んでない。

「えっ? どうして?」

「……ごめん、送る」

「い、今わたし、なんかいけなかった? ごめんなさい、言って?」

「いや、このままふたりで部屋にいるのがまずいんス。抑えられる自信、ない」

声が、震えた。

相手は怪我人で、記憶がないんスよ。
はあ、本当にオレ、何考えてんだよ。
猿か。猿なのか。

「じゃあ……少し、家の中を見て回ってもいい?」

「いいけど……じゃ、オレ少しの間、部屋にいるから好きなだけ見て回っていいっスよ。気が済んだら送るから、声掛けて貰える?」

「うん、分かった」

ひとりになってクールダウンしたい。
このまま一緒にいるのはマジでやばい。


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