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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第7章 キス


まだ、出会って1ヶ月と少し。
あの事件から始まった、不思議な縁。

オレは、何に執着しているのだろう?
オレは、彼女のどこにこんなに惹かれているのだろう?

気付いたら、こんなに気になってた。

いくら考えても、明確な答えなんて出なかったけど、少し分かったかもしれない。

ほんとのオレを見てくれる子。

今、オレは、みわっちを独占したいと思っている。
全然余裕なんてない。待ってあげられない。

今思えば、黒子っちがみわっちに惹かれてるって言ってたあたりから、このモヤモヤした嫉妬心や独占欲が顔を出してきた気がする。

「……みわっち、黒子っちと連絡、取り合ったりしてるんスか?」

「えっ? ……今朝から何通か、メールのやり取りはしてるよ」

「……マジっスか……」

なんと、昨日の今日で。

気が焦る。黒子っちに取られてしまう。
欲しい。

みわっち、オレだけを見て。

なんだ、この気持ち。

「……どんなやり取りしてるんスか?」

「えっと、バスケのこととか聞いたり……後は黄瀬くんに聞けないこととか、かな?」

「オレに聞けないこと? 黒子っちには聞けるのに?」

「え、あの、うん、だって……」

「オレ、何でも教えてあげるから、オレに聞いてよ。黒子っちじゃなく、オレに」

「な、なんか黒子くんが出てくると、黄瀬くんちょっと変だよ……仲良しなのに……」

だからだ。
黒子っちの魅力を、オレはよく知ってるから。

「ねえ、みわっち……キスしていいっスか? そういうのだけが目当てじゃないっスけど、みわっちとやっぱりしたい」

みわっちが戸惑っている。
顔を真っ赤にして。

「な、なんでそんなに……あの、ほんとに……わたし……汚くない……?」

「まだ言ってるんスか。キレイっスよ……」

みわっちとの距離を詰め、片手は頭の後ろを支え、もう片方の手は腰に回す。

「き、黄瀬くん……あの、慣れすぎでは……」

こんなに動揺していっぱいいっぱいなのに、彼女には余裕に見えているのか。

「余裕なんかないっスよ……オレ、さっきからワガママばかり言ってるし。
ごめん、みわっち……オレを受け入れて」

オレだけ、見て。
少し強めに、唇を重ねた。



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