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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第44章 急転


「……昔から、頑張りすぎちゃう子でねえ。これと決めたら、絶対曲げなかった。優しい、情が厚い子なのに……」

そう言う祖母の目からも涙が流れていた。

「……本当に、オレには勿体無いくらいの……子です」

頭の中のみわは笑って泣いて怒って照れて。

こんなにも鮮明に思い出せるのに、みわはここにいない。

頭がおかしくなりそうだ。
誰か。誰でもいい。
みわを助けてくれ。

黄瀬はひたすら頭を抱え、みわが戻ってくるのを待った。

段々、希望も絶望もなくなってくる。

そのうちに『無』に取り憑かれ、何も考える事が出来なくなっていた。

バスケをしている時に無心になるのとは全く異なる感覚。

頭に浮かぶのは、みわだけ。

『涼太』

『涼太、だいすき』

『涼太、頑張れ!!』

いつもそこに、居てくれた。
いつもオレと、一緒に。






みわに、会いたい。



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