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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第43章 告白


「……涼太って……どうしていつも持って、るの?」

衣服を整えて尻の埃をパンパンと払っていると、遠慮がちな声が届いた。

持ってる?

「何を?」

「……」

もじもじと言い辛そうにしている、それは……

「あ、コンドーム?」

「も、もう少しオブラートにっ……!」

ゴムの事をオブラートに包んだ言い方ってあるんだろうか。

……うーん。

あ、なんで持ってるのかって?

「それはほらまあ、いつでもどこでもみわとできるようにさ、オトコのエチケット」

「……う、聞かなきゃ良かった……」

「そうっスか? みわ、メチャクチャ感じてたみたいっスけど? オレも興奮したし」

「もう、外でとかやめ、てほしい……」

「そう? ……まオレも、ベッドでゆっくり時間かけて抱く方が好きっスわ」

……最低な事をしてる自覚はある。
こんなガキみてーなこと、いつまでもやってたら……
いや、その後は言葉にして出さないでおく。
オレのココロの弱い部分だ。

「……っ、私、教室、戻る!」

「みわ、どんくさいから転びそう」

既に足元がおぼつかないのは、オレの勘違いではないだろう。

「しっ、失礼! 私だって、いざって時はピューッて動けるんだからね!」

「はいはい、いざって時はね」

自他共に認めるみわの運動神経のなさに、思わず笑った。

「も、もう! 信じてない!」

ぷぅと拗ねたように膨らませた頬は赤く染まっている。

みわとこうやってちょっとした事言い合えるようになったのが、嬉しい。

ふたりで笑い合って。

時間をかけて、ふたりの距離がここまで縮まったのが嬉しいんだ。
つい、ワガママばかりぶつけてしまう自分に、反省。



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