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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第41章 貴方の好きな


涼太が後ろからの体位を一切しないのは、私がヤツに凌辱されていた時代、いつも後ろから犯されていたから。

そして、それをハッキリと映像として見てしまったから。

恐らく、それがトラウマになってしまっているんだろう。

無意識か、意識的かは分からないけれど、それが原因で避けているのは明らかだった。

私だって、今だにあの時の事を夢に見て、その度に嘔吐したりという事がままある。

あの悪夢は、そんなに簡単に忘れられるものではない。
それを、涼太にも背負わせてしまった事が申し訳なくて。

普段はうまく取り繕える器用さも、私やあきの前ですらあの状態だった。

ファンに暴行されたことといい、私を守れなかった事で、また自分を責めてしまっているのかな。

きっとそうだと思う。
涼太はいつも自分で全て抱え込んでしまう。
自分のせいと自分を責めてしまう。

「……みわ、怒ってる?」

「え?」

「その、無理矢理……玄関でして」

彼が犬だったなら、きっと今耳がしょんぼりと折れているだろう。

「……怒ってなんかないよ。気持ちよかった、し……。でも……誰だったんだろう」

「ああ、悪質なファンっしょ」

その言葉にゾッとした。

「え……また?」

「まあ、すぐに落ち着くっスよ。こーゆーのって本当に一時期だけっスからね」

そうなのかな。

いや、本人が言っているから多分そうなんだろうけど、心配なものは心配だ。

「……なんかあったら私が戦うから」

小さな声で誓う。

「ん? なんスか?」

「ううん、なんでもない」

守られてばかりは、いやだ。

「ところでみわ、明日は?」

「ん? 休養日だよね? どこか行く?」

「こんな状態だし、家に居たいんスけど」

確かに、休みの日まで追いかけ回されたくはない。

「そうだね。じゃあおうちでのんびりしようか」

「だからね、みわ」

涼太が上半身を重ねてくる。
指が優しく絡む。あたたかい。

「……ん?」

「もっかいしていい?」

「何を…ってええ! さっきあんなに…ってちょ、あ、待ってもう今日はむり、っぁ」

指が身体に沿って動く。
どうして私の身体はこんなにも反応するのか。

「……身体はイケそうっスけど……」

「れ、冷静に言わないでー!」

結局朝まで散々抱かれた。


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