第41章 貴方の好きな
足を上げられた際に足首から下着が抜け、局部は丸出し。
あられもない格好になっている。
抗議をしようとすると唇で唇を塞がれ、愛撫が激しくなるから言葉が全く纏まらない。
な、なんでこんなことになってるんだっけ。
今朝からの1日を振り返ろうとしても、快感が邪魔をして像が結べない。
代わりに、喘ぎ声だけが漏れ出す。
「やっ、も、もう……ぁ……」
陰核と内壁の性感帯を同時に攻められ、絶頂の波が押し寄せてくる。
「……みわ、イッて」
耳殻を舐められ、いつもよりもずっと低い声でそう囁かれて、一気に引っ張られてしまう。
「あ、あぁあ、いっ、ちゃ……!」
涼太にしがみつき、肩に顔を埋めて果てた。
膝から崩れ落ちそう。立っているのが辛い。
もう解放して。
そう言いたいのに、再びキスで塞がれる。
「んっ、んん……!」
快楽に身を捩っていると、カチャカチャとベルトを外す音が響いた。
ま、まさかここで……最後までするつもり!?
片足が上げられているので、挿入は不可能ではない、けど。
うそ。うそ。
「……挿れるよ」
ぽつりとそう呟くと、一気に涼太が入ってきた。
「……ひ、あっ……やっアァっ!」
大きいものが一気に突き刺され、息が止まりそうになる。
「あっ、ぁあっ、っ、あっ!」
涼太が腰を打ち付けるたびに、振動がドアに伝わりガタガタと音がする。
「……興奮する? いつもより濡れてるっスね」
ぐじゅぐじゅっと濡れた音が響き渡る。
そう言う涼太の息も荒く、腰の動きもいつもより僅かに強引さがあって。
「はっ、あっ、ァぁ」
気持ちいい。けど、この格好だと、角度的には奥まで涼太が届かない。
「りょ、りょお、たあ」
「はぁ……どしたの?」
「涼太……もっと……奥、までっ……!」
口の端を上げて微かに微笑んだ涼太は、私を抱きとめて玄関の端に寝かせた。
「つめたっ……え、涼太、ここで?」
背中に当たる床は冷たいのに、下半身に挿入されている涼太自身が熱くて熱くて、正気を失いそうだ。
「気持ち良く……なりたい?」
そう言って涼太が腰をゆっくりと動かした時、信じられない音を聞いた。
キン、コーン♪
1階エントランスではない。
今目の前にあるドアの横にあるチャイムを、すぐ外にいる人間が鳴らした音だった。