第41章 貴方の好きな
昼休み、仲直りしてからは初めて3人が顔を合わせて話した。
「ごめんね〜、みわ……あたし彼と喧嘩しててさ、つい黄瀬に愚痴っちゃって。丁度見てたんだって? ごめん。反省してる」
あきがそう言って頭を下げた。
私としてはもうこの件を蒸し返すつもりはないので、いいんだけど……
「今度からはちゃんと、あんたがいる時に話すから。ホントごめんね」
……蒸し返すつもりはないけど……
「……何、話してたの?」
「ん? あの時? あ、じゃーちょっとみわ、そこ座って」
そこと言ってあきが指差したのは、黄瀬くんだった。
「わ、わ、わ、わたしが!?」
「いや、この際ちゃんと何話してたのか言っておいた方がいいかなってさ。あんた後から蒸し返すタイプじゃないし」
……何を話してたかっていうのは、気になってないと言ったらウソになる。
気になって、気になって。
「し、失礼します……」
観念して黄瀬くんに跨った。
かかかかおが、顔が近い!
「そんで〜…」
あきが、私の腰を掴んで、揺らし始める。
「こっちに動かすと痛いから、デカいならこっちの方がいいよってそういう話」
「えっ、ちょ、ほえ、えええ!?」
ちょっと、擦れて変な気分に……
「あんたもそう思うでしょ?」
「え!? え!? あ!? そうなのかな!? ていうかなんでこんな事話してるの!?」
……あれ……なんか、ムクムクと……涼太のが……硬くなってる……?
「ちょ、ちょっと、りょ、黄瀬くん」
「ふ、不可抗力っス」
異常に気付いたあきがニヤニヤしている。
「黄瀬あんた、ホントわっかりやす……」
「し、仕方ねーんスよ!!」
涼太も顔が赤くなっている。
「あっはっは! やっとあんたの高校生らしいとこが見れたわ! でもこれからはこういう話、3人でしていいって事よね?」
「……うん。私も、そういうのちゃんと気軽に話せるようになりたい!!」
「そんなに意気込んでなるモンじゃない気がするけど…うーん、じゃあまずは体位の話でもしよっか!」
「ほ!?」
そう言って、あきは手元のサンドイッチをもぐもぐと食べ始めた。
私も涼太から離れ、ふたりの間に腰掛ける。
なんかおかしな流れになってきた。