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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第40章 独占欲と


ご飯でも、作っておこう……涼太が帰って来るまでには、まだ数時間ある。

温めるだけにしておけば、後が楽だよね。

キッチンへ移動すると、冷蔵庫に紙が貼ってあるのが見えた。

なんだろ?

"今日はオレが作るから回れ右してベッドに入ること!"

う、なんか色々読まれてる……。

まだ少し頭が痛む。
お言葉に甘えて、もう少し寝かせてもらおうかな。

……私ってそんなに分かりやすいかなあ……。
いっつも、涼太のが一枚上手なんだよね。

ベッドへ戻ると、先ほどあれだけ眠ったのにすぐにまた眠気がやってきた。



次に目が醒めると、外は暗くなっていた。
……20時、かあ……涼太、もう帰ってきたかな……。

起き上がって、リビングに向かう。
ご飯の炊ける匂い。コンロの上にあるフライパンを覗くと、あんかけのようなものが作られていた。

けど、肝心の涼太は?

ソファを見ると、向こう側から足が見える。189㎝の彼にこのソファは少し長さが足りないのかも。

「りょ……黄瀬くん、身体痛くなっちゃうよ」

……改まると、やっぱり【涼太】って呼べない。
心の中では涼太で定着しつつあるけど……。

「……ん……あ、やべ、オレ……寝てた」

そうだよね、部活後に家事なんて……。

「ごめんね、疲れてるのにありがとう。ご飯食べる?」

「あー……うん、オレやるっスよ」

「いいよ、あと盛り付けるだけだもん。あんかけご飯、だよね? スープもある」

「みわっちには……消化のいいあんかけうどんにしようかと……」

このひと……いい奥さんになれそう。

「ふふ、ありがとう。でももう元気。一緒のもので大丈夫だよ」

「んー……」

「準備できたら、声掛けるね」

昼休みだって、帰ってきてくれて。
疲れてるんだろう。

涼太のご飯、すごく美味しかった。

だいぶ疲れてた涼太はシャワーを軽く浴びて、先にベッドで休んでる。

私もシャワーを浴びて、寝ることにしよう。
明日からまた、いつも通り。

涼太の部屋に入ると、当たり前だけどベッドに涼太が寝ている。

ひとりでずっと寝ていたから、なんだか無性に嬉しかった。
起こさないように、軽く下半身をマッサージ。

「ん……」

あんまりすると、起きちゃうから。
ああ、でも寝顔が凄く色っぽい……。

邪な気持ちを振り切って、ベッドへと入った。


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