第39章 本音
「……ねえみわ、ナカ、熱すぎない……?」
性器が繋がったまま、肩で息をする涼太が眉を顰めて顔色を伺ってくる。
「……顔が赤い……これ、興奮してるだけじゃないっスよね?」
頬と額に手が触れる。いつも温かい彼の手が、今日はひんやりと心地良い。
「みわ、……熱がある」
「……え、そうかな?」
「ごめん、こんなになるまで気が付かなくて。……とりあえず、抜くっスよ」
「ん、ああぅ」
ずるりとペニスを膣から抜く刺激にすら腰を浮かせて喘いでしまう。
「みわ、足りない?」
間近に顔を寄せてそう微笑む涼太は非常に色っぽくて、直視できない。
「……お、お腹いっぱい」
それだけ言うので精一杯だった。
発熱のせいなのか、先程までの行為で脳や言語回路が麻痺してしまっているのか、意味不明な返答をしてしまう。
そんな私を見て、涼太はくすくすと笑った。
「おかわりが必要なら言ってね。……熱が下がってからっスけど」
そう言って、頬に優しくキスを落としてくれる。
「ちょっと待ってて」
手際よく処理を終えて、肌を隠すこともせず部屋を出て行こうとする。
背中には、私の爪の跡がくっきりついて赤くなってしまっていた。
「……ごめんなさい、背中……痛い?」
「ん? 全然。勲章みたいなモンっスよ。みわっちがつけるなら大歓迎」
にこりと微笑んで、部屋を出て行ってしまった。