第38章 嫉妬と喧嘩
黄瀬くんのばか。
ばか。
……何が違うのよ、全然違わないよ。
抱き合ってたのは、事実じゃない。
……
……私が嫌なのは……だって……
……バカなのは、私か……。
泣きすぎた。
頭痛い。
あきが来た時以外はいつも黄瀬くんのベッドで寝ていたから、この部屋でひとりで寝るのは初めて……。
さっきの一言。
やっぱり、普段から私が積極的にそういう話をしない事を、気にしてたんだ。
……当たり前か。
黄瀬くんを聖人君子のように仕立て上げて、甘えきってたのは私だ。
あきの方が、色々知っているしあの性格だし、気軽に相談出来るんだろう。
私なんかより……ずっと。
……やだ……親友相手に、何考えてんの。
あきは、大事な彼氏がいるんだから。
大事な親友なんだから。
こんな気持ち、持ちたくない。
黄瀬くんとこんな風にぶつかったの、初めてだ。
どうしたらいいのか、分からない。
元に戻れるのかな、私たち。