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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第37章 話題


……怖い……。
今まで、こんな風に黄瀬くんにつきまとってるファンを見た事がない。

黄瀬くんは実家暮らしの時に経験があるって言ってたけど……。

あれ、黄瀬くんの家が何号室か、しらみつぶしに当たってたってことだよね……?

その執念に、また背筋が寒くなった。

少し熱を帯びていた身体も、一気に冷却されてしまったよう。

「みわっち……そんな心配しなくても、大丈夫っスよ? まあ、よくあることだし……」

「そんな……こんなの悪質だよ……どうしたらいいのかな……」

「みわっち、ね、続き?」

優しく耳元で囁く声と私に触れる指にドキドキするけど、もうとてもそんな気分になれない。

「……ご、ごめんなさい、今日はもう、ちょっと……」

「……そっか、そっスね。寝よっか」

きゅっと優しく抱擁されて、ふたりで寝室へ入った。


……眠れない。
考えすぎて目が冴えてしまう。

黄瀬くんは先ほどからベッドへノートパソコンを持ち込み、カチカチと何かをしている。

チラッとこちらに目をやると、私がまだ夢の中に入っていないのに気付いて おや、という表情をした。

「みわっち、寝れないなら一緒に選ぶ?」

「ん?」

画面を覗くと、お買い物中のようで画面いっぱいに箱のような四角いものが映っている。

「何を買うの?」

「コンドーム」

「!?」

「ぷ……驚くことないじゃねっスか。みわっちのナカに、ナマでオレの、まだ入れられないでしょ?」

腰に触れられて、危うく声を上げるところだった。

この人の声は、言葉は、指は私の中の欲望を無理矢理叩き起こす。

「みわっち、どれがいい? これは?」

「……ち、違いが分からないよ」

「これは、ジェルがいっぱいついてて痛くないみたいっスね。んー、あれだけ濡れればいらないっスかね」

「い、言わないで……」

「こっちはあったかくなる成分がついてるんスね。あ、これは? つぶつぶがついてて気持ちイイみたいっスよ? それか単純に薄いのにする?」

「薄い……?」

「つけてないみたいな感覚になるヤツ」

……どうしよう。
想像したら、下半身がジンジンしてきてしまった。

「わ、私なんでもいいから、寝るね……!」

直視できない画面から逃げて、黄瀬くんに背を向けて寝るふりをする。


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