• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第37章 話題


週末に例の雑誌が発売され、売れ行きが好調らしく、なんと相乗効果で月バスまで全国的に品薄状態らしい。

みわっちに言わせると、

「入学時よりも今の方が筋肉がついてて、表情も引き締まって、海常ユニフォームがとても似合っているから、写真より今の方がずっといい」

そうで、雑誌の写真はあまりお気に召さないらしい。
それでもしっかり買っているあたり、可愛いんスけど。

言えば、事務所から貰ってきてあげるのに……。

しかし、その効果だろう、体育館の見学者が爆発的に増えた。
学校内で問題として挙げられるほどに。

普通、まあ他の競技でも注目の選手がいれば高校生だってマスコミや各方面から狙われるのは当然。

でも、体育館は女子のファンで溢れている。

あの写真のどこが女性たちのツボにハマったのか分からないのだが、人生の内でこんなに朝から晩まで追いかけられたのは初めてだ。

そうなると、必然的に家までついてくる女が出てくる。

その為のセキュリティマンションなんスけど……用心して、みわっちとは一緒にマンションへ帰るのは控えた。

女の妬みは本当に怖いからね。

みわっちに先に帰ってもらい、オレも後からしれっとマンションに入る。

いらない気遣いをしなくてはならないのがストレスだ。

それに、結構粘着質なのがいる。
言葉通り、朝から晩までストーカーのようについてくるのだ。

話しかけられるわけでもない。
手紙を貰うわけでもない。

見た目からしても、学生ではない。
20歳は過ぎている社会人だと思うのだが、毎日毎日、仕事はどうしているんだろう。

部活中も、帰り道も、朝のロードワーク中すら視線を感じた。

みわっちも、こんな気持ちだったのか。
最悪だ……。

みわっちにはまだ話してない。
ファンが増えた事は当然彼女も心配していて、対策を練ろうとしているらしい。

また、学校側にも色々とかけあってくれているようだ。

バスケの事だけで朝から晩まで考える事もやる事もあって、更に彼女は首席をキープするつもりなんだから、余計な仕事を増やさないで欲しい。

オレたちだって、ウィンターカップまで他の事を考えている余裕なんてないんだ。

……中間テストっていう大きな大きな山もあるし……。



/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp