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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第36章 隣の芝生は青いのか


空調の音だけが部屋に響く。

目が、覚めた……のか?
寝ていたわけではないような感覚。

予兆も殆どなく、いきなりきた絶頂に少しだけ、オレも意識がトんでたみたいだ。

目の前にはみわっちのおっぱい。
規則正しく上下しているところを見ると眠ってしまっているようだ。

……オレ、もう少しロマンチックなセックスってしてあげられないんスかね……。

またイカせまくっちゃった……。
スポーツみたいなセックス、流石に、反省。

もっと、雰囲気とかこころの繋がりを大切にしてあげなきゃ。

いや、オレはこころが繋がってるからあれだけ気持ち良くなれるんだと思ってるんスけどね。

みわっちも同じように思ってるとは限らないし。

ほっとくとおかしな方向で悩み始めちゃうし……。

身体を起こすと、ちょうど携帯に着信が。
マナーモードにしていたので、バイブの振動が結構うるさい。

慌てて手に取り、通話ボタンを押した。

「あ、もしもし? 黄瀬くん?」

……また事務所からだ。
嫌だな。前回の嫌な記憶が蘇る。

「……コンバンハ」

「あ、ごめんねー今日は連絡だけ。春先に撮った写真でさ、バスケのカッコして撮ったやつ、覚えてる?」

「ああ、あったっスね。でもあれ、雑誌には載らなかったやつっスよね?」

「そうなのそうなの。でも、黄瀬くんの高校、冬の大きな大会に出るでしょう? バスケの雑誌に特集されてたよね?」

そういえば、月バスのウィンターカップ特集で毎月色んな学校の紹介が載ってるんだったな。
海常は今月発売されたばかりの号に載るはずだ。

……みわっちが今日帰りに本屋に寄ったのは月バス買ったからか。

「ああ、確か今日出た号がウチの高校っス」

「今月スポーツ男子特集やるっていう雑誌にあの写真載せるって結構前に決まったの、言うの忘れてて。その雑誌見つけて思い出したのよ〜。それだけ」

良かった。特に問題はなさそうだ。

「そっスか。何の雑誌でしたっけ」

担当さんから出た雑誌名は、発行部数も多く、有名な雑誌だった。

また、女のコ達がうるさくなるっスかね……憂鬱だな。

横で眠っているみわっちを撫でながら、無意識に微笑んでいた。

オレは、みわっちだけが見ててくれれば、それでいい。




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