第35章 こんな日常
指を絡めたり、キスしたり。
服を脱ぐわけでも、セックスするわけでもなくお喋りしながらひたすら触れ合う時間。
ちょっと恥ずかしいけど、気持ちよくて、ドキドキして、すごく嬉しい。
「みわっち、耳弱いっスよね……」
舌が、微かに耳に触れた。
「ちょ……っあ」
「ホラ、エロい声出た」
「も、もう……!」
「みわっち、いつもオレとすんの、気持ちい?」
顔を近づけてきて、またいじわるな事を聞こうとしてくる。
「なんで、そんなこと今聞くの……!」
「えー、みわっちの口から聞きたいじゃないっスか!」
「む、無理、言えません」
「ええ〜、みわっち、普段と最中とじゃ全然違うんスよね……ちぇー。ま、そこも好きだからいいけど」
「じゃ、じゃ黄瀬くんこそ、どうなの」
耳に触れると、さらりと柔らかい髪の感触が心臓を跳ねさせた。
反撃だ。
言い返せないでしょう?
「オレっスか? めっちゃくちゃ気持ちイイんスよ、みわっちのナカってあったかくて、やーらかくて、入るとヒダがオレの」
「ス、ストップ! もういい! 大丈夫!」
だめだ。かんっぜんに黄瀬くんの方が上手だった。この流れは勝てない。
「ごめんごめん、またいじめちゃったっスわ」
「もう!」
黄瀬くんのモノが硬くなっているのも感じたし、多分私も濡れてしまっていたと思う。
でも、じゃれ合って、触れ合って、笑って。穏やかな時間を過ごしているうちに、ふたりで眠りに落ちてしまっていた。
今日は、そんな1日。