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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第35章 こんな日常


お風呂に入ろうと準備をしていると、黄瀬くんが紙袋を持って部屋にやってきた。

「みわっち、こないだ事務所に行った時ボディクリーム貰ったんスけど、使わない?」

「え、いいの?」

「みわっちいつもいい香りだし、気に入ってんのあるなら無理にとは言わないっスけど」

「ううん、乾燥防止ってだけで、ドラッグストアで買える安いやつだし……いいの? 黄瀬くんは使わなくて?」

「うん、2本貰っちゃったから、気にせず使って」

「じゃあ、使ってみたいな。ありがとう!」

可愛い花柄のボトル。高そう。

優しくて、爽やかな香りがする。
好きな香り。

お風呂上りに早速使わせて貰った。
いつものクリームよりも肌がすべすべしてなめらかになったような感じがする。

クリームひとつで、こんなにも違うんだ。
すごいなあ。

……オシャレに興味がない私だって、スキンケアくらいはちゃんとしている。

って言っても、さっきも言ったようにドラッグストアで買える安いやつだけど……。

それでも、黄瀬くんと……するようになってから、前よりも気になるようになったかな……。


お風呂はひとりで入るようになったけど、寝る時は相変わらずひとつのベッド。

黄瀬くんが後からベッドに入ってくるなり、私の腕を掴んでおもむろに匂いを嗅いだ。

「早速使ってくれたんスね。ん、いい香り」

「これ、凄く好きな香りなの! 嬉しいな。ありがとう。ん、黄瀬くんもつけてる?」

優しく香る匂い。

「みわっちと同じ匂いになるかなって思ったんスけど」

黄瀬くんの香りは、私とちょっと違う。
爽やかな香りに花のような香りが加わって、すごく色っぽい香りになってる。

「……やっぱり、体臭と混ざると香り変わるっスね……みわっち、すげー甘い……」

「え……クサイ?」

「んーん、いーニオイ」

首元に顔を近づけ、くんくんと匂いを嗅ぐ黄瀬くん。

「ちょ、ちょっと……!」

「ん〜、恋人らしくイチャイチャしたいんスよ」

そう言って、黄瀬くんは嬉しそうにちゅっちゅっと音を立てながらキスを落とす。

「ふ、ふふっくすぐった…」

「いっつもオレ我慢できなくてがっついちゃうから…たまにはこうして触れ合うだけってのも良くないっスか?」

ふんわりとふたりの香りが混じった。


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