第34章 対峙
「んん、乳首もかわいいね」
「や……だ!」
ヤツが腰を振りながらみわっちの乳首を弄ると、オレの怒りも頂点に達した。
思わず走り出す。
「だめ!!」
そう叫んだのは、みわっちだ。
全身が恐怖に震えているのに、絞り出した声。
「だめ、こっちにこないで。危ない。コイツ、本当に何するか分からない」
「みわっち……!」
「ありがとう、みわちゃん。カレシもみわちゃんも殺さなくて済んだよお」
そう言って、首筋のナイフに力を入れた。
刃先が白い肌に食い込み、鮮血が一筋流れる。
「やめろ!!」
「へ、へへ、柔らかいね、首なんかすーぐ折れちゃいそうだ。
はあ、はあ、ぼくね、ぼくねちょっと久々でキンチョーしてるかな。すぐにイケそうにないなあ。ま、ま、ま、前に入れちゃってもいいかな」
「や、やだ……!」
ヤツが強引にみわっちの下半身の茂みを掻き分け、陰部を弄り始めた。
「いやよいやよもってね。みわちゃんはココ、相変わらず濡れないんだね。指、入れてほしいかな」
「っ……ううっ……や、や……」
「……あれ? 痛いだろ? 痛いよな? なんだ、これ……オマエまさか、アイツとセックスしたのか? まさか、まさか、ここに! ぼく以外のを入れたのかよ!」
ヤツは勢いでみわっちの秘部の奥へ指を突っ込み、押し倒した。
「う、ぁ……や、め」
ヤツの視線がオレから離れた。
最高速度で駆け付け、全力で突き飛ばす。
体格差がある分、ヤツは吹き飛んだ。
「ひぎゃっ……!」
ガツンとイスに頭を打ち、悶えている。
「みわっち!」
シャツを脱ぎ、急いで背中に被せ、震える身体を抱き留めて、走り出そうとするとヤツは既に起き上がっていた。
「お、オマエらゆるさねえぞ、おま、おまえみわ、なんでぼくの、ぼくのだっていっただろ、なんで、なんでほかのおとこと、みわ、みわ、おまえのからだは、ぼくの、ぼくのもんだ、ころ、ころしてやる、ころして」
ゾッとする程の殺気を感じる。
手にはナイフ。
「へへ、へへへへへへへぜんぶきりとって、ぼくがあいしてあげるから、ね。かはんしんだけあれば、ずっとせっくす、できるね?」