第34章 対峙
「……みわの部屋に入ったのもお前か」
「ああ、あの日は返済日でね、急いでたんだ。家の前で待ってたんだけどなかなか帰ってきてくれないからさ。顔写真付きだと、女子高生モノは結構高く売れるんだよ」
こいつは、本当にみわっちをペットか何かと思っているのか。
「あの中で何が一番高く売れたと思う? 実はね、使用済みナプキンなんだ。変わったシュミの人がいっぱいいるよねえ。その次は、髪の毛とか、陰毛かな」
「……やめろ」
もう一言もこいつの話など聞きたくない。
「久しぶりにみわちゃんの部屋に居たらコーフンしちゃってね、オナっちゃった。下着、あれも汚れなきゃ売れたのに失敗したなあ」
「嫌がらせもお前か」
「あ、ぼくの精液のこと? へへ、みわちゃんがオナニーで使うかな〜って思って、ね。刺激的だったろ? 喜んでいる姿が目に浮かぶよ」
頭が、熱い。
「……ふざけんなよ」
「まあ後は半分お仕置きかな。ぼくに黙って勝手にカレシなんて作ったお仕置き。人なんてさあ、壊れるのはカンタンだね。ああやって写真を撮ったり送りつけたりすれば、もうぼくのことで頭がいっぱい。後は勝手に壊れていくのを待つだけだ」
みわっちが、彼女がどれだけ苦しんだか。
「いっぱいお仕置きしてあげるんだ。目隠しして、手足を縛ってひたすら犯してあげる。マンコとアナルの区別がなくなるくらい、ぐちゃぐちゃに犯してあげる。喜ぶよ。子どもができちゃうかなあ。ぼくたちの子どもなら、可愛いんだろうなあ」
狂気の沙汰だ。
「羨ましい? ぼくたちの愛の動画を見て、嫉妬したかい? 最高に喘いで、気持ち良さそうなみわちゃん。興奮したでしょ。
オカズにしていいよ。人生の先輩として、キミの憧れの存在で居続けてあげるから」
このままここに居ても、コイツを増長させるだけだ。
「……話にならねー、帰る」
「じゃあ、今晩動画をアップするから楽しみにしていてね。実はね、まだ挿入してるところをずっと撮ったヤツとかお気に入りのがあるんだよね」
「……っテメ……」
どうしたらいいんだ。
何を言ったら。
「あとはキミ次第だよ。みわちゃんの未来をどうするかは」
ニヤニヤと、おぞましい笑顔。
こいつは本当に、同じ人間なのか。