第31章 初めての

上から下から襲い来る快感に頭がおかしくなりそう。

「や、やあっ、も、だめ……ッ」

助けて。助けて。変になる。

「やめて欲しい？　ここ、こんなにグショグショなのに」

舌が、陰核と割れ目を交互に攻めてくる。
ぴちゃぴちゃと、いやらしい水音が耳をつく。

舌で愛撫されると、すぐまたあの感覚、いってしまいそうになる。

「ひっ、んっあ、だめっああ！」

必死に懇願しても、黄瀬くんの指も舌も止まらない。

「みわっち、キモチイ？」

「あっ、そこはだめ、ほんと、ぁ……！」

嫌だと口でいいつつも気づくと私は、黄瀬くんの頭を押さえて喘ぎ悶えていた。

頭がぼーっとしてくる。

「我慢しないで。思いっきりイッて、いいんスよ……」

いつもより低くて耳に響く声が、私を纏う鎧のようなものを一気に剥がしていく。

くる。

「あ……！　あっ、あん……っ！」

腰から上り詰めてきた快感が頭頂部に抜けて一瞬頭が真っ白になり、目の前に小さな火花が散る。

「みわっち……可愛い」

身体が勝手にびくびく動いている。
中心が、じんわりとしているのが分かる。

「はあっ、はあっ……」

「大丈夫っスか？　ツラくない？」

優しく髪を撫でるその感覚すら、気持ち良すぎて。

「ぁ……だ、だいじょうぶ……」

身体全体がぴりぴりと痺れていて、チカラが入らない。
なのに、下半身の感覚だけは異様にハッキリしている。

入ってくるモノを待ち構えるかのようにじゅくじゅくと、濡れている。

黄瀬くんの指が、入り口をなぞっている。
それだけで腰が浮いて、叫んでしまいそう。

「あァ……やあっ……」

「みわっちの蜜、溢れてる。いくら舐め取っても、どんどん……」

ジュルッとわざと音を立てられて、恥ずかしくて発狂しそう。

「や、やだ、汚いからぁ」

そう言いながらも、黄瀬くんの口内を自分の体液で支配しているこの状態は、醜い独占欲を満たすものだった。

「みわっち、さっきから、ずーっとイヤイヤって言って……オレとこうすんの、そんなに嫌？」

顔が近い。
そんなに見ないで。

「……っごめんなさい、そうじゃ、なくて」

言いながらも変わらず指は陰部をさわさわと刺激している。

「そうじゃなくて？」