• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第82章 掌中の珠


「どうすんのよこの大男。誰が運ぶの」

頭上からはあきサンの冷たい声。まるでオレが寝てるかのような言いぶり。

「オレ寝てねえって」

「テレビ消した途端目を覚ますオヤジみたいなこと言うな」

ああ、そうそう、うちの親父も全く同じで……じゃなくて。全然眠くないのにさっきから何言ってんだ、あきサンは。

「黄瀬君、ほら、布団まで一人で行けますか?」

黒子っちまで、オレに肩貸そうとする始末。
大丈夫だって。風呂はいろかな、オレも少し疲れてるのかもしれない。熱いお湯をかぶればスッキリ目が覚めるかも。

「もっかいシャワー借りてから寝るから大丈夫っス……」

「いや死ぬだろやめろ。事故物件にする気か」

「ん〜…………」

なんか、そんな事言ってたら急に瞼が重い。目の周りが熱く感じる。
んで、意識がぷつりぷつりと途切れるというか。
視界がテーブルの色に染まっていくみたいな。
あー、眠いのかも。
みわの安心しきった寝顔に影響されたのかな……。



「マジで寝たわ」

「仕方ないですね……ボクが運びます」

「大丈夫? 手伝おうか」

「いえ、コツ知ってるので……よい、しょ」

「おお、すご。全く、迷惑かけるなっての」

「まあ……多分、今日は相当予定を詰めに詰めて来たんだと思うので……黄瀬君もお疲れだったみたいですね」 


/ 2456ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp