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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第28章 デート


「ちょっと待って、今のナシ!」

聞かなかった事にして欲しい。
ものすごいフライングという事に気が付いた。

でも黄瀬くんがそれを気にしている様子はない。

「そーだったんスね……気、遣わせてゴメン」

頬にキスしながら、お腹や腰をさすってくれる。

そういうつもりじゃないのは分かってるんだけど、その手の動きが優しすぎて、気持ちいい。

「……あ……謝るのは私だし……っ」

「オレ知らなくて今日1日連れ回しちゃって、カラダ辛くなかったっスか?
元気無さそうだったのって、もしかしてそれもある?」

「……言えばよかったんだけど……ゴメンなさい恥ずかしくて、言えなくて……。ただ、貧血気味だったってだけだし」

体調自体は悪いものではなかったし、ただちょっと貧血で顔色があまり良くなかった、というだけ。

でも、こんな事になるなら言えば良かった……。

「ハハ……オレみっともねー……ごめんね知らずに1人でサカっちゃって」

そんな風に言わないで。
私だって……

「……黄瀬くん……だけじゃないよ……」

「え?」

「わ、私だって……期待、してた……から」

いつも、黄瀬くんからだけ求めさせて、私の方がずっとズルいんだ。

「……みわっち」

辺りの薄暗さでハッキリとは分からないけど、黄瀬くんの耳が赤くなってる?

どうしよう。
なんだか、凄く愛しい。
ぎゅーってしたい。

なんだろう、この気持ち。

もっと、一緒にいたい。

「……今度……次の日がお休みの時……おうち……泊まりに、いってもいい?」

言っちゃった。

……女からこういうの言うのって下品?
はしたない?もしかして引かれちゃう?

「いっ……、いいっスよ! 勿論! 待ってる!」

その、戸惑いながらも嬉しそうな声に心底ホッとした。

よ、よかったぁ……引かれなくて……。

「……じゃ、みわっち、も少しキスさせて」

「え、ちょ、待っ、んんっ」

じゃ、ってナニ!?

……それからまた暫くの時間、キス地獄(天国?)へ誘われるのでありましたとさ……。







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