第82章 夢幻泡影
みわと居る時のこの安心感って、なんなんだろ。
みわに触れた時のこの高揚感って。
分かってんのに抑えなんかきかなくて、次から次へと後押しされるように感情の波がやってくる。
どこかに吐き出さないと行き場の無くした想いが詰まって暴走して、柔らかくて優しいみわを傷つけてしまいそうで怖い。
噴き出しそうな感情に、グッとフタをする。
「今日は目的があるっスからね……今はここまで」
「うん……」
みわは照れたように目を伏せると、まつ毛が瞳に影を落とした。
この大きな黒目に映るのは自分だけにして欲しい。
目を、逸らさないで。
オレだけ、見てて。
「……っ!?」
発言とは裏腹に、再び唇を重ねると大きな瞳は驚きで見開かれた。
「ん……ん……っ?」
戸惑いながらも、たどたどしく舌を絡めてくるのがなんか、たまんなくて。
左手は再度胸に触れ、もう片方の手は下半身へと滑らせる。
「っ!」
びくんと跳ねるように浮く腰を押さえつけるように、服の上から陰核のあたりを強く擦る。
「んっ、んー……ん、ふ」
びくん、びくんと二回腰が踊ったところで、初めてみわの手が抵抗を示した。
「あ、の、待って」
「んー?」
「今はここまで……って、言うのは?」
「あー、うん、延長戦ってことで」
「えっ!?」
子どもじみた独占欲に促されて、いつもより強引な愛撫を再開する。
「抵抗、しないで」
みわは、オレの言葉を受け入れてくれ、押し戻すように二の腕にかけられていた手は、ゆっくりとまた首へと回された。
ブラウスの前ボタンをいくつか外し、キャミソールとブラをめくって現れた乳首に吸い付く。
「あ……っ」
すぐに硬くなったそれを咥えながら股間を擦り続けると、どんどん甘くなっていく声。
「ん……っ、いっ、ちゃう……よ、あっ、あっ」
「かーわい……イッてよ、みわ」
「あ……っ、あぁ……」
時間にしたらわずか数分でみわはイッてしまった。