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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


「みわ」

頭を撫でてくれた手は、ゆっくりと身体に沿って下りていって、また愛撫をしてくれようとする。

驚かせてしまわぬように、その手をそっと押しとどめた。

「……みわ?」

「待って、涼太。今は、なんにもしてくれなくて、いいの」

「何言ってんスか……みわ」

ずっと気になっていた。
涼太は、私のことばっかり。
私が涼太にする時だって、必ず同時に私に触れてくれる。

嬉しいんだけど、気持ちいいんだけれど、ちょっと違うの。

ちゃんと、涼太が自分の"気持ちいい"に集中して欲しいの。

大きく膨張して反り返った彼を口に含むと、躊躇いがちな喘ぎ声が聞こえた。

「みわ、ありがと。無理しなくて……いいって」

「無理なんて、してないよ」

自分がこうしたいから、してるだけ。
こうしてあげたいと思うから、してるだけ。
それ以上でも、それ以下でもない。

「ダメ……なんスよ、オレだけが気持ち良くなる、とか」

その発言に、つい手を止めてしまった。
だってその言葉は、とても聞き流せるようなものじゃなくて。

「どうして、そんなこと言うの……?」

「ダメ……なんだって。相互オナニーみたいになんの、イヤなんスよ」

相互……どうしてそう、なるんだろう?

「自分がイクために、絶対自分勝手な顔が出てくると思うんス、オレはそれが自分で許せない」

自分勝手な顔が出てくる?
……それの何がいけないの?

「涼太」

「うん」

「私、我儘言っていいって言ってくれたよね。自分のやりたい事を優先して欲しいって」

「そう、そうなんスよ」

「私、涼太に気持ち良くなって貰いたい。何にも余計なこと考えないで、気持ちいいことだけに集中してもらいたい」

涼太、分かって欲しいよ。
涼太が気持ち良くなってくれてるのを見るの、とっても幸せなんだよ。

みわはいつもオレの事ばっかり、って涼太は言うけれど、涼太だっていつも私の事ばっかりだもの。


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