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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


「あ、の、あ、の」

「ぶは、壊れたロボットみたいっスね」

スタッカートがきいた発声になってしまってて、壊れたロボットみたいというのは、本当に的確な表現だと感心してしまう。
いやいや、感心してる場合じゃないよ。
上手く言わなきゃ、上手く。

「わ、私だって、そういう時、あるます」

「……そういう時って、どういう時スか?」

うう、察して欲しい。
恥ずかしすぎて溶けそう。

「あう、あの、涼太と、したくなる時、ます」

ああもう本当に恥ずかしい。
口に出すの苦手、苦手だ。

「……何をしたくなるんスか?」

あっ、これ、負のループだ。
気が付いた時には手遅れ。

涼太は笑いを堪えながら、からかうように聞いてくる。
ううん、からかってるんだ。

恥ずかしがるから余計に恥ずかしくなるのかもしれないけれど、でもとにかく恥ずかしいんだもの。

真っ直ぐ見つめられて問われると、もうどうしたらいいのか分からなくなってしまう。

「ね、何を?」

「……涼太、との……エッチ」

一瞬、しんと静まり返った。
こういう時はいっその事、笑われた方が気が楽だっていうことを思い知った。

「……へー、じゃ、今は?」

う、な、何、その溜め!
試されているような瞳に覗き込まれて、息の根を止められそうになってしまう。

付き合って、何年だっけ?
そんなの、関係ない。
いつだって、このひとにはドキドキさせられっぱなしだ。

「う、今、だって……したい、よ」

だめだ。死にそう。
恥ずかしいとかいうレベルじゃない。
頭の上をぴよぴよとひよこが飛んでいるのかと思うほど、自分でも何を言ってるのか分からなくなってきた。

だって、本当なんだもん。

はしたないって、女の子なのに下品って思われるかもしれないけれど、素直な気持ち……だもん。



「……あ、あの、涼太」

「みわ、かーわいい。やる気メチャクチャ出たっスわ」

「へ」

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