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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


「は……ぁっ……」

私の希望通り、ふたりは同時に絶頂を迎えたらしく……私の奥深くまで埋め込まれた屹立が、ビクンビクンと波打っている。

彼の分身が、膜越しに吐き出されているのを感じて、説明出来ない感情が胸を包んでいく。

大きく息を吐いた涼太の額には、うっすらと汗が浮かんでいて……黒髪の間から覗く琥珀色の瞳が、少し翳っているように感じるのは気のせいかな。

男のひとって、いくとすっごくグッタリするんだって。
かくいう私は、最後に来た波が大きすぎて、グッタリを通り越してもうなんにも出来ない。

このひとと繋がると、なんでこんなに気持ちいいんだろう。
なんでこんなに幸せな気持ちになるんだろう。

一緒に居るだけで、これ以上ないくらい幸せな筈なのに、肌と肌が触れ合うと、もっともっと幸せな気持ちになる。

この気持ちって終わりがないんだ。

これは、一般常識なのかな。
愛された記憶がない私には、何が普通で何がそうじゃないかが分からなくて。

「はー……ちっと、休憩させて欲しいっス」

「ん……ぅ」

ずるりと抜け出て行ってしまった涼太は、私の隣にごろんと転がった。

手早く避妊具を処理して、戻って来たと思ったら……ゆっくりと、唇が重なる。

「んう、うぅん……」

このタイミングでキスするの、本当に、だめ……限界まで彼を味わった筈なのに、身体はまた勝手に欲しがる。

優しく、労わるようなキスが気持ち良すぎて。
すぐ鼻から抜けるような声を出してしまうのが恥ずかしいのに、止められない。

「……ノド、渇いたっスね」

ぺろりと上唇を舐めた涼太は、さっとベッドを抜けて、テーブルの上に置いてあった、水の入ったグラスを持って帰って来た。

……あの、お願いだから、少し隠して欲しいと申しますか……。

「みわ? なんで隠れてんスか?」

「め、目のやり場に困ってしまいまして……」

抱きしめていた枕をひっぺがされて、抗議しようとした口は……冷たく濡れた唇にまた塞がれた。

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