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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


「涼、太」

度重なる口づけによって濡れた唇が開き、少し低めの掠れた声がオレの名を呼んだ。

「ん……もう、ツラいっスか?」

細かく震える身体は、もう限界だろうか。
そう思ったのに、みわは首をゆるゆると横に振って、オレの両頬に手のひらを当てた。

「……だい、じょうぶ?」

「へ……」

予想もしていなかった問いに、マヌケな声が飛び出た。
どう見てもこの状況、みわの方が"大丈夫"なのか気にしなきゃいけない場面だ。

「りょうた……何か、いやなこと、あった?」

すり、とそのまま頬を撫でられて、無意識に歯を思い切り食いしばっていた事に初めて気がついた。

……本当に、みわの観察力には恐れ入る。

こんな時まで、オレの事なんか気にしないでよ。
自分のコトで、頭いっぱいにしてよ。

「なーんにも、ないっスよ。次はみわにどーやって入ろっかな、って考えてたんスわ」

「ええっ!」

ぽん、と破裂音がしそうなほど顔を真っ赤に染めて、みわは言葉を失った。

先ほどから、深くまで繋がったままだ。
繋がってる。カラダも、こころも。

ほんの少しでも、離れたくない。
腰をぐいぐいと押し付けると、先端に柔らかい感触があって……みわの腰が再び波打った。

「はぁ、あっ、涼太……は、すぐに抱え込んじゃう……から、悩む前に、言って、ほしいの」

オレは、明るくて、人懐っこくて、ノー天気なんだって。

外ではそーゆーキャラに見られるコトが殆どだ。
別に、否定するつもりはない。
それも、オレの中の一面であるコトには変わりないんだし。
まぁ、だいぶ厚い皮一枚被ってるっていうか?

……でもみわは、そんなオレの皮をやすやすと剥いでしまう。

弱いトコ、醜いトコ、全部受け止めてくれる心地良さに、結局いつも甘えてる。




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