第80章 進展
突き込んだ途端、みわは声にならない声を上げて、身体を大きくしならせた。
「っ、ーーっ……!」
「ごめん……ガマン、出来なかったっスわ」
白く細い首に噛みつきたくなって、なんとか思いとどまって、真っ赤を通り過ぎてもはや赤黒い痕が付くまで吸いつく。
ぬるぬるに潤ったみわのナカは、待ってましたと言っているかのように、総動員でオレのモノに絡み付いてくる。
いきなりの挿入に驚きながらも、無意識かもしれないけど、全力で受け止めようとしてくれているのが分かった。
あったかい。
なんでみわはこんなにあったかいんだろ。
ナカだけじゃない、触れ合っている肌も、こころも。
なんでこんなに、気持ちイイんだろ。
わっかんねーや、考えても。
なんとなく速いピストン運動をする気にもならなくて、内臓が潰れんじゃないかって思うほど、ほぼ全体重を乗せて一番奥のまた奥までずぶりと沈み込む。
「あぁ、ぅ…………」
最後はもう声になってない。
みわの細い身体はブルブルと震えて、浅い呼吸で口をパクパクさせながら目からはとめどなく涙が溢れている。
「……大丈夫、っスか?」
キツい? 苦しい?
いっつも感じてくれる彼女だけど、こんなになるのは初めてかもしれない。
みわは、小さくゆっくりと頷いたと思ったら……掠れた声で呻きながらビィンと弾かれた針金のように反り返った。
纏わりつく襞の収縮の具合から……ウソ、もうイッた?
「なぁに、感じすぎじゃないっスか? すーぐイッちゃって……エロすぎ」
「……ふぁ、っ、は……」
シーツを乱す足の指の力が抜けた所で、一旦ギリギリまで腰を引き、肩に細い両足を乗せてから、またゆっくりと奥まで入っていく。
「あ……っ、りょ……っ」
誰が中に入ってるのか、思い知らせるかのように。
泣いても喚いても懇願しても、止めてやれる気がしない。
この、全てを奪い尽くす快感。
捻れた独占欲が満たされる充実感。