• テキストサイズ

【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


ほんのり色づいた頬が、凄く色っぽいんだけれど……そんな悠長な事も言ってられない。
結構飲んでいるし、相当酔ってしまったんだろうか。

こういう時って、どうしたらいいんだろう。
アルコールを瞬時に体内から抜く方法……なんてあるわけないよね。

「涼太、大丈夫? お水、貰おうか」

「ん、ヘーキ。酔ってないっスよ」

そうは言ってるけれど……やっぱり心配で、店員さんに声を掛けてお水を持ってきて貰った。
静かにテーブルに置かれたグラスを見て、涼太は柔らかく微笑んだ。

「みわは、なんだかんだガンコなんスよね。思い通りになりそうで、なかなかなんないの。そーゆートコも、好きなんスけど……」

「そ、そう、そうかな?」

なんか、恥ずかしくなってきた。
その瞳に弱い。
あんまり真っ直ぐに見つめられると、身体の真ん中が溶けてしまいそうで。

私の分もお願いして良かった。
慌てて冷たい水を口に含む。

「ベッドん中なら、結構思い通りになるんスけどね」

「んぐっ」

危ない、吹き出すところだった!
やっぱり涼太、酔ってる、酔いすぎてる。

「あ、あの、水、水飲んで!」

はは、そうスねと言って、涼太は水をぐいと飲んだ。
上下する喉元を見て、またなんか変な気持ちが……私も、酔っ払っちゃってるのかな。

大きな手は、グラスをテーブルに置いて……そっと私の頬に触れた。

「あー……キスしたいっスわ」

「はい!?」

ちょっ、え!?

「すんげぇしたい。抱きたい。メチャクチャにしたい」

今なんか、爽やかにさらっと凄い事を言われた気がする。
店員さんが近くにいなくて良かった。
って、そうじゃなくて!

「ちょ、ちょっと待って涼太、酔ってるよね、すごく酔ってるよね?」

「酔ってないってば」

ゴツゴツした親指が私の唇を撫でて、手はすんなりと離れていく。

「夜のお楽しみ、っスね」

その爽やかすぎる微笑に、それ以上何も言えなくなってしまった……。

/ 2455ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp