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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第80章 進展


通話を終えると、ひとりでに膝が折れ、床に尻餅をついた。

「調査、会社……」

遂に、一歩を踏み出した、そんな気がした。
まだ具体的なお話もなんにもしていないのに、心臓がドキドキして、手のひらにはじっとりと汗をかいている。

調べると決めていたのに、なんでこんなに動揺してるんだろう。
まだ、覚悟が出来ていなかったのかな。
しっかりしなきゃ。

涼太にも赤司さんにも、面倒をかけてばかりだ……。
そんなに心配をかけてたなんて。

申し訳ないって気持ちは勿論あるんだけれど……でも、今までとは比べ物にならないくらいの進展。

ずっと会いたかったお父さんに会える日が、近づいた。
お父さんに会えたら、お母さんにも会いに行くんだ。

本当なら、仕事に就いてから……一人前になってからというのが一番良いと思うけれど、どうだろう?

……って、待って、考えすぎ!
まだ、まだ!
まだ始まってもいないんだよ、落ち着いて!

まずは明日の涼太とのデート……うう、眠れるかな。眠れるかな。

目の下にくっきりクマを彫り込んでしまわぬよう、ささっとお布団に潜り込んだ。

……それでもやっぱり考えてしまって。
お父さんに会ったら、何から話そう。
私が話すよりも、お父さんの話を聞いてみたいな……。

ああだめ、だめ!

気持ちを切り替えるために白湯を入れて来て、ストレッチをした後に一息ついてまたお布団に入った。

だめだよ、今日は夜まで長い1日になるんだから……夜まで……涼太、1泊出来る準備しておいてね、って言ってた……どこに泊まるのかな。
涼太のお部屋かな。夜……お泊まりって事は、つまり……夜……つまり……

あー!!
だめ!
考えちゃだめー!!



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