第25章 勉強だったり合宿だったり新学期だったり
熱い。
重なった手が燃えるように熱い。
そこでやっと、私は彼が纏う空気に気が付いた。
闇に目が慣れてきて、間近に迫った彼の顔がぼんやりと見え、壮絶な色気を感じる。
足と足の間に彼の足を差し入れられ、あっという間に壁際に追い詰められていた。
「みわっち」
視覚が殆ど奪われているからか、他の感覚が研ぎ澄まされている。
黄瀬くんの口から出た、極上の甘さで私を呼ぶ声は、一言で爪先から頭のてっぺんまでを支配した。
「っ……」
優しく重なり合う唇。
並べられたキャンドルにひとつひとつ火をつけていくような丁寧なキスに、自分でも秘部が湿っていくのを感じる。
「みわっち……ずっと、こうしたかった。ご褒美、ちょうだい」
いつもよりも余裕のない声でそう言った彼は、色っぽい。
私だって待っていた。この美しい男に全身くまなく愛されるのを。
「……いきなり触ってごめん」
「あっ……!」
そう言って、彼は私のスカートに手を滑り込ませてくる。
「みわっちがオレを欲しがってるか、知りたい」
荒い息を整えることもせず、耳元でそう囁いて、ショーツの中まで指が入り込んできた。
手が太腿に触れただけで大きく反応してしまった私の身体は、彼の指を心待ちにしていた。
太く長くしっかりした指の先が割れ目に触れた途端、ぬるりと滑る。
「あ……すっげ、濡れてる」
彼が嬉しそうに漏らした。
秘部がジリジリと焼け付くように熱い。
彼が再びキスをしながら陰核を弄られていると、思いがけず絶頂が押し寄せてくる。
「んぁ……だめ、まっ、ん、あ……っ!」
私は彼にしがみつき、いってしまった。
こんなに早く上り詰めるのは初めてだった。
長い期間我慢していたからだろうか。
勉強中は考えないようにしていたけれど、身体はこんなにも素直に彼を求めている。
「……みわっち、すぐイッちゃったね。嬉しい。待っててくれた?」
震える膝で何とか立ち続けていようと踏ん張るが、力が全く入らない。
絶頂と共にどこかに行ってしまったのか。
「みわっち……オレも、いい?」
先ほどから身体に当たっている大きくなったソレを、ベルトを緩め解放している気配がする。
快感に震える手で、そっと包んだ。