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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


「りょ、涼太、放して」

「放さねえっスよ。みわが分かんねーコト言ってる限りは」

「そんな……」

声が勝手に震える。
どうしたら、いいんだろう。
どうしたら、分かって貰える?

「ねえ、どーすんの? 少しでもそういうの、考えたコトあるんスか?」

あきの彼が襲ってきたら、って?

正直に言って……考えてなかった。
涼太に言われて初めて気が付いたくらいだ。
あきが襲われるかもしれない、とは考えていたけれど。

でも、普段ならともかく、今はそんな事を言ってる状況じゃなくて……。

「今はね、とにかく今はあきの事が第一かと思って」

必死に私の気持ちを伝えた……つもりなんだけど、涼太は険しい表情のまま、深い深いため息をついた。

「ねえ、確かにオレは言ったよ。迷った時はさ、みわがやりたいようにしてって。でもこれは違うっスよね。自分をないがしろにしてやっていいコトじゃないっスよね?」

「な、ないがしろにしてるつもりはないよ」

「じゃあさ」

瞬間、視界がひっくり返った。
押し倒されたと気が付いたのは、ひんやりとした床の感触を感じてからだった。

「抵抗してみてよ。ねえ」

冷たい声。
それに反して温かい指が、首筋を伝う。

シャツ越しに胸の膨らみを撫でて、そのまま下りていく。

「や……っ、涼太、やめて」

両足の間に涼太がいるせいで、足は全く動かせない。
長い指に絡め取られて、あっという間に両手の自由を奪われてしまった。
頭の上で纏められた両手は、グーとパーを繰り返す事しか出来ない。

「ねえ、涼太、おねが……んっ」

裾から入り込んで来た手が腰を撫でて、思わず身を捩る。
いつもと違って、快感と共に送られてくるのは……困惑。

「なんで分かんないんスか? ねえ、本当に分かんないの?」

何、どうして?
涼太がどうしてこんなに怒ってるのか、分からないよ……!

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