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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅



「なんか、なんか変だなって思ってたんだよね。今まではそんな事絶対になかった。彼は大人で包容力もある人だったから、まさかそんな高校生みたいな事してくるとは思ってなくてさ」

以前、涼太とデートをしている時に会った彼を思い出す。
本当に、あきの事を大切に想っているという感じの優しい顔、大人の余裕、って感じの印象。

先日会った彼とは、空気がもう違ってた。

「そんである日さ、なかなか返信寄越さないからって電話してきたんだけど、私が友達と食事行ってたから、出なかったんだよね。そしたらさ、駅で待ち伏せされてて」

えっ? と思わず聞き返しそうになる。
待ち伏せ……そう言えば、この間だってそうだった?
マンションの下で待ち構えるようにしていた彼の姿を思い出す。

何が怖いって、"相手への思いやり"が全く見えてこないのが怖いんだ。

「実家じゃ流石にまずいと思ったのかな。そのまま彼の車で彼の家に行くことになってさ。車の中で凄く叱責されたのよ。もうそれこそボロクソに。そんなの初めてでその言い方にカチンときて、またちょっと口論になって」

あきは気が強いタイプだし、自分の意思をきちんと持っているひとだから、きっと理不尽に叱責されて、頭に来たんだろう。

「あたしはあんたのモノじゃない、縛りつけないでって勢いで言っちゃったんだよね……そうしたら彼が見た事ない顔して、顔を殴られた」

「殴られ……」

「殴られたって言っても、平手打ちだったけどね。彼も自分でビックリしてた。無意識に手が出たみたいだった」

平手打ちだったけどって……男のひとの力なら、拳だろうが平手打ちだろうが、関係ない。

涼太が以前、マクセさんを殴った時の事を思い出す。
暴力はだめだ、絶対に。

「あたしもさー、ビックリしたのと痛かったので、なんかパニックになっちゃって。泣きながらもうやだ、別れるって言ったんだよね。そしたらそのまま、縛られてナマでヤられた」



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