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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


ダイニングには、マクセさん、あき、あきの彼、そして私。
なんとも言えないメンバー……。

「みわさんの……彼氏さんですか?」

にっこりと微笑んだ彼の口からは驚きの言葉。
……ううん、こんな深夜に突然来るんだから、そう思われても仕方ない。
前に会った彼とは別れたんだろうな……そんな風に考えてる筈だ。

「あの、違うんです。高校時代からお世話になっている方で」

「そうなんですか。ではお邪魔しては申し訳ないですね。あき、部屋に戻ろうか」

また、この威圧感。
丁寧な言葉なのに、有無を言わせぬような圧力。

「あ、あの、あきもなんです、お世話になっていたのは。ね、あき!」

苦しいかな。苦しいかな。でも、同じ高校だったし、変じゃないよね。
あきとマクセさんは、"そうだったっけ?"とでも言ってしまいそうな顔を一瞬浮かべて……

「あーうん、まあ、そんなとこ」

「なんだかんだと、もう付き合いも長くなってきたな」

マクセさんは、多分私との付き合いの事を言っているんだろうけれど、話を合わせてくれているような様子、凄く助かる……。

とにかく今は、ふたりきりにさせちゃダメ。
そして、出来れば帰って貰いたい。

「今日は何故こんな時間に?」

あきの彼だって、こんな時間に突然来たんだけど……マクセさんを諭すような、窘めるような口調だ。

「ああ、神崎に資料を頼まれまして」

「申し訳ありません、遅い時間に。助かります」

「いやいいよ、通り道だ」

「では、もう帰られるんですね」

シン、と一瞬で静寂が訪れる。
彼が、マクセさんを追い返そうとしているのは明白。
あきとふたりきりになるのを、諦めてない。

「……ちょっと来週の事で、打ち合わせしておきたい事があるんだが、神崎達は今時間は難しそうか?」

神崎"達"と確かに言った。
マクセさんはやはりなんとなく、気付いてくれてる。

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