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【黒バス:R18】解れゆくこころ

第79章 邂逅


「んー、あんた……まぁ、間違っちゃいないんだけど、ちょっとまずいんじゃないの」

帰宅後、お茶を淹れてくれたあきと、今日あった事をお話して。
あきは、整った眉を顰めてそう言った。

「……やっぱり、そうだよね。私も、嫌な言い方しちゃったかもと思ったんだけど……」

「そういう時にさ、頭ごなしに言ったって反感買うだけじゃん、なんか嫌がらせとかされても面倒だし、やめときなよ」

咄嗟に、否定する言葉しか出せなかった。
でもやっぱり、流される事はしたくなくて……。

「……ま、あんたの性格はよっく知ってるからさ、言っちゃうのは分かるけど。
世の中には、自分のせいだっつーのに人のせいにしてばっかりの人間、結構いんのよ」

「そう、なんだ……」

「自分が言ってる事には無頓着で、言われた事ばっかりに過敏に反応するヤツ。そういうのは何言っても無駄だから、放っといた方がいいよ」

そうか……そういうひとも、いるんだ。
どうしてなんだろう。
なんで、そういう風な考え方になってしまうんだろう。

「……あんた、今そういう人間に寄り添おうとしてない?」

「え?」

「理解しようっていうのはあんたらしくていいんだけどさ、ホントにタチ悪いヤツらに巻き込まれて欲しくないから、深入りはやめてよね」

「あ……うん」

なんでもかんでも首を突っ込もうとするのは悪い癖だ。
そんな容量も余裕もないくせに。

でも、関係ないからハイさよならと割り切れるほど、器用でもなくて。
今回の事をきっかけに、もっとちゃんと考えるようにしよう。

「つかさ、その男ムカつくんだけど。要は、教授が来るってウソついてみわを誘ったわけでしょ?」

「ううん、嘘ついたとは限らないよ。もしかしたら、教授はお忙しいから突然来れなくなっちゃったのかもしれないし……」

「それならそれで言うはずじゃん。なんか凄いヤな感じ。連れて来てくんない? シメるから」

あきの目が本気に見えて、慌ててフォローした。
心配してくれるのは、本当に嬉しい。

授業外ではバイトや大阪での活動が殆どだし、ああいう集まりにはなかなか行かないかもしれないな。

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